医者の態度が冷たいと感じ取られてしまう理由として、外来診察での業務方法が挙げられるでしょう。外来患者さんは1日に何十人もいらっしゃいます。そして医者は、そのすべての患者さんを診察しそのます。人数と時間を考えるとひとりの患者さんとお話できるのは10分程度になってしまうでしょうか。
しかも、診察というのは患者さんとお話するだけで終了ではありません。診察記録をカルテに記入し、それぞれの患者さんの症状に合ったお薬の処方、次回の外来が必要な場合はその予約などひとりの患者さんに対してしなければいけないことがたくさんあるのです。
一人の医者が診察しながら、パソコンに打ち込んだり、カルテに書き込んだりと記録を残していかなければならないので、ある程度の時間がかかってしまいます。その他、別の検査の予約等を入れたりしなければならい時もありますし、そうしている間にも、待っている患者さんは増えていきます。
このように常に時間に追われている状況で患者さんが理解できるように詳しく説明を繰り返すというのは業務上無理があると考えている医者は多いのでしょう。
このような業務内容に悩みを抱えている医者が多いため、最近では医者の業務過多が考慮されそれを解消するために代行入力というシステムと取り入れる病院も出てきました。
これは、パソコンに入力したり、カルテに記入したりという作業は事務の方がおこない、医者は患者さんとのコミュニケーションに集中するというものです。
しかし、まだ一部の病院、しかも部長や教授などの一部の医者限定で導入されているのが現状なので、早く多くの病院で導入できるようなってほしいというのが医者の本音です。
現状、このシステムには頼れない中、時間がない医者へより多くの話を聞く対策として、患者さんができることは、あらかじめ、医者に聞きたいことを箇条書きでメモしておくということです。頭で質問を考えてくることよりもそれをメモにしてくるだけでもずいぶん違います。医者はそのメモを見て、何が聞きたいのか、何が不安なのかを、すぐにお答えできるからです。