Site Loading

処方提案と聞くと確固たる正解があったり、「ここはこう間違っているから、こう変えるとより良い処方になる」というイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれません。確かに、薬剤の適切な使い方を推奨し、医療費や介護費における薬剤の割合を適正にすることが出来るという点はあるかと思います。しかし、正論を言えばそれでまかり通る・事が上手く運ぶという訳では必ずしもないように思うのです。

処方提案というのは、何も相手の間違いを正して代替案を提示すればそれで正解という訳ではないのです。患者と医師が処方に対してどのような事を求めているのかという点をまず理解する必要があるでしょう。そしてその妥当性を吟味することからスタートできれば尚よいでしょう。

また、何でも薬剤師発信で処方提案を行うばかりでもないように思います。患者さんの質問や疑問に臨床のすべてがあると言ってしまっても過言ではないと思うのです。独りよがりな思考・安易な考えの元処方提案を行うのもよろしくないでしょう。それを打破する為には、「患者さんが自分の服用する薬に対してちゃんと納得できているか」を愚直に確認していくというのも良いのではないでしょうか。患者さんがしっかり理解・納得してくれれば服薬する薬に対して壊疑的な目も減っていき、ゆくゆくは残薬問題等の解消にもつながっていくかもしれません。

処方提案とは、間違い探しではなく信頼関係の結果でもありきっかけでもあると思います。