病院で診察してもらった際に、医者に「大丈夫です」と言われた経験がある方は、けっこう多いんじゃないかと思います。
しかし、この医者がよく使用する大丈夫という言葉は患者さんにとってどこまで信頼してよいものなのでしょうか?
例えば手術後の傷がまだ痛いんですと伝えた際に、まだ傷が完治していないので痛みはあるとおもいますが、もう少し様子を診れば、良くなっていくので大丈夫です、という会話をドラマなどでも聞くことがあるかと思います。
病院で診察してもらった際に、医者に「大丈夫です」と言われた経験がある方だって少なくないはずです!
実際に医者は患者さんに対して大丈夫ですよと言い切ることはしばしばあるそうです。
と同時に多くの医者は医者自身が患者さんに発する「大丈夫」という言葉にどれほどの重みがあるのかを理解しているようです。
また医者の「大丈夫ですよ!」という言葉だけで、患者さんの傷の痛みが半分以上減ったり、夜あまり眠れなかったのに、安心してよく眠れるようになったり、食事量がかなりアップしたという事例もあるんだそうですよ。
それだけ効果がある、この「大丈夫」というマジックワードですが、その使い方には非常に気を付けなければいけません。
その理由は、医学の領域においてほぼ間違いなく完治すると断言できるシーンというのがほとんどないという点が挙げられます。大丈夫と断定できることは実はあまりないのです。
手術の傷の例で説明すると、医者は良くなっていくので大丈夫ですと患者さんに伝えています。
しかし、それでも手術をしてから1カ月以上経った後に傷が感染してくる可能性はあります。
遅発性というものですが、この可能性がゼロとは言い切れません。
他にも、ごく稀なケースではあるのですが、がんの手術をしてその手術後たった1カ月でがんが転移してしまうということも確実にないとは言い切れません。
また、風邪の症状から心筋炎や髄膜炎という重症な病気に悪化してしまう可能性もありますし、実は進行がんがあり、風邪の症状はその症状の一つのあらわれである可能性もあります
なので、医者が伝えた大丈夫ですよという言葉は100%大丈夫という意味ではないのです。
そんな事例を多く知っている医者にとっては、「大丈夫ですよ」と患者さんに言い切る際にはいつもためらいや後ろめたさ、覚悟が必要になるのかもしれませんね。[/st-kaiwa4]