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※この情報は2019年10月17日時点のものです

まずは医療三要素の内のコストという観点から、医療へのかかりやすさを妨げているバリアを探っていきましょう。

1961年、我が国では国民皆保険制度ができ、国民のすべてが何かしらの医療保険に加入しているという状態が出来上がりました。従って、いつでも誰でも病院に掛かる事ができ、医療費の一部を負担すれば医療を受けられるようになったのです。医療費は全体の50%を医療保険が支払い、約40%を政府が負担。患者さんは残りの約10%を支払えばいいという事になります。

もちろん医療保険は国民が負担する健康保険料によって維持されているもので、政府負担分は国民が支払う税金から出ているものになりますので、元をたどっていくとすべて国民みんなで支払っている相互扶助となっています。とはいえども、病気やケガをしたといういわば緊急時に個人負担額が10%というのはありがたいものであるとも言えます。

医療費が一定の額以上の高額となる場合には高額療養費制度が適用となって、それ以上の医療費を負担しなくても良くなります。こういった事から、日本に住んでいて、現在の国民皆保険制度が健全に維持されている限りは、医療のかかりやすさに対する個人の経済的負担つまりコスト面でのバリアは低いと言えるのではないでしょうか。