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医師と薬剤師の連携における課題点として「気兼ねと忙しさ」この点もいえるのではないでしょうか。これは医師と薬剤師の関係性や医療従事者のコミュニケーション能力にもよるのですが、医師に対して自分の意見を気兼ねなくいえる薬剤師というのはそう多くないように感じます。

関係性という点だけでなく、多忙な医師への配慮というのもハードルを上げてしまっている要因だといえるでしょう。患者さんたちからしても、「病院でも待たされて、薬局でも待たされるのか」という思いを持ってしまうかもしれません。今の現状が効率的かと言われると肯定はしづらいのではないでしょうか。そう考えると、連携はやはり重要事項であると思えませんか?

そして最後にもう一点。「相手の見えないコミュニケーション」というのも皆さんにお伝えしたいのです。これもまた、医師と薬剤師の関係性によって問題要素の重要性も変化してくると思うのですが、薬局側が複数の医療機関からの処方箋を受け持っている場合に、“疑義照会が医師との初めてのコミュニケーション”というケースが多いのです。

電話対応やFAX対応では誤解・誤認を招いてしまう可能性は拭い去れません。加えて、初めて関わる医師に対して自身の意見をストレートに伝えられるかと言われると難しいでしょう。

このように、それぞれの課題点における要素が複雑に絡み合っているが為に医師・薬剤師間の連携が隔たれてしまっているように思うのです。この状況を打開していくには、双方が、臨床現場におけるお互いの役割の考察・理解を深めていく事こそが第一歩ではないでしょうか。

医師・薬剤師それぞれの視点によって観方などはやはり異なってくることでしょう。それを双方が俯瞰して客観的に観て、どういった方向性・価値観で連携を取っていく必要があるか熟考していくことが大切なのだと思います。